今回は出力電圧固定式の励磁電源である。多分これが最後?
使用スピーカーはテレフンケン・センターダンパー8インチのフィールド・スピーカー。
タンノイもウエスタン系(アルテック製)も処分し現在はこのユニットだけを常用している。
したがって励磁電源の出力電圧を可変式にする必要がなくなったので今回の製作となった。
フィールドコイルの直流抵抗は1200オームなのでコイルの電力を6Wと仮定すると
計算上の必要電圧は約85Vになる。
安全を見込んで目標とする出力電圧は75V前後とした。
したがって励磁電源の出力電圧を可変式にする必要がなくなったので今回の製作となった。
フィールドコイルの直流抵抗は1200オームなのでコイルの電力を6Wと仮定すると
計算上の必要電圧は約85Vになる。
安全を見込んで目標とする出力電圧は75V前後とした。
1 回路 ・・・メインアンプの電源部より簡単な回路。これだけで音は特に不満がない。
2 主な使用部品類
電源トランス・・・タンゴ・ST-130
チョークコイル・・・タムラ・A4003(5H・250mA)
コンデンサー・・・シズキ・55μF・AC250V
セレン整流器・・・シーメンス:250V・150mA
デジタル式電圧計・・・DC5~120V (Amazonより)
ケース・・・リードLC-3
その他・・・キャノンコネクター(3P)、ACインレット、スイッチ、
フューズ3A&0.1A、フューズホルダー等
部品補足説明
(1) 電源トランス:タンゴのST-130は倍電圧整流用電源トランスで二次は
0-7.5-105ー120ー135V。
ヒーター用に6.3Vが2回路ある。
ヒーター回路を直列にすると最大電圧は147.6Vになる。
現在7.5V端子と135V端子間の127.5Vを使用し
出力電圧は約73Vになっている。
出力電圧は約73Vになっている。
出力電圧は使用するチョークやスピーカーによって変わるので
あらかじめ確認する必要がある。
あらかじめ確認する必要がある。
電流の130mAは倍電圧整流した時でブリッジ整流すると
電流は2倍取り出せるので十分である。
電流は2倍取り出せるので十分である。
今回使用したタンゴST-130以外にもタンゴのST-230や
サンスイのPV-145とかPVー180、ラックスにも
倍電圧整流用のトランスが有り流用できる。
サンスイのPV-145とかPVー180、ラックスにも
倍電圧整流用のトランスが有り流用できる。
また西崎電機であれば6千円前後で特注できる。
特注例 一次:0-90ー100ー110V
二次:0-110-120-130-140-150
-160V・300mA
6.3V・0.5A
-160V・300mA
6.3V・0.5A
電圧の微調整がしたければ10W・100Ω以下のセメント抵抗か
巻き線抵抗器を使用
(2)チョークコイル
チョークコイルのインダクタンスは5Hがベストであるが5Hであれば何でも
よいわけではない。
以下のように手持ちの5Hのチョークコイルをいくつかテストしてみた。
この結果小型のチョークコイルはレンジが狭く音も痩せぎみである。
大型のチョークコイルほど良い結果が得られた。
大型のチョークコイルほど良い結果が得られた。
このテスト後にゴールドに再塗装されたタムラA4003を入手したので使用。
チョークコイルはインダクタンスが5H位でコアボリュームの大きい物を使用したい。
具体的にはラックスであれば4705,タムラであればA4003やA-396あたりでこれより
小型のチョークコイルは避けた方がよい(タンゴは持ち合わせがなく不明)。
(3)セレン整流器・・・シーメンスのセレン整流器はeBayで見かけるが
送料込みで5千円~。
送料込みで5千円~。
セレン以外であればSiCショットキーバリアダイオード
(SiC SBD)を推奨。この場合は出力電圧が
20V~高くなる。
(SiC SBD)を推奨。この場合は出力電圧が
20V~高くなる。
(4)デジタル式電圧計・・・電圧計は一応出力電圧確認のために使用した。
アナログ式電圧計でも良いし電圧計無しても困らない。
今回使用のデジタル式電圧計はAmazonで購入の
DC5~120Vの電圧計で2線式のため特別の
電源は必要なくアナログ式電圧計と同じ使用法。
(5)ケース ・・ リードLC-3はトランス類を取り付けるサブシャーシがない
ので自作せざるを得ない(これが結構面倒であった)。
同じリードのLK-3は高価になるが最初からサブシャーシが
あるので使い易い。
また、ボンネット付きのシャーシや外観を気にしなければ
弁当箱シャーシなどは製作が容易になる。
また、ボンネット付きのシャーシや外観を気にしなければ
弁当箱シャーシなどは製作が容易になる。
3 完成
(1)外観
左:前回製作の出力電圧可変式励磁電源 (使用ケース:リードLK-3)
右:今回製作の出力電圧固定式励磁電源 (使用ケース:リードLC-3)
(2)内部上面
(3)内部底面
(4)使用中
4 最後に
今回でセレン整流器を用いた励磁電源の製作は一応最後とする。
セレンを用いて製作した3台の励磁電源は基本的には同じ内容なので音質の違いはない。
新たに大きな音質向上の事実が判明すれば再度挑戦したい。
以上・お粗末でした・・・・・・・おわり
追記 次の95でこの励磁電源を可変式に改造したのでご覧ください。
追記 次の95でこの励磁電源を可変式に改造したのでご覧ください。